大阪市東成区の森之宮!きらりと光る美味しい個性のお好み焼き「くろちゃん」へ行く!

皆様こんにちは。太陽製麺所です。

今週の太陽号が行く!は大阪市東成区、森之宮にある創業55年を向えられるお好み焼き屋さん「くろちゃん」へ行って参りました。

当日はあいにくの雨でしたが、可愛らしい白文字で「お好み焼き くろちゃん」と書かれた赤いテントはよく見るようでやはり存在感抜群。「く」や「ん」など所々はがれかけている部分をテープで補修してあるあたり、マスターの細部までこだわる丁寧さ、そして何事も自分でやってしまう職人気質さを表しています。何気ない店構えの中に垣間見えるマスターの性格、もはやこの時点で名店の香りが漂っていますね。

テントの方もそうなのですが、この「くろちゃん」という字はずーっと見ているとどうも「くちちゃん」に見えてきて可愛らしさが増してきます。だからどうなんだって話ですけどね。

そんなことを思いながらお店の中に入ると。

目の前に広がるのは、コの字型のカウンター鉄板の中にもう一列鉄板があるという何とも珍しい店内風景。食べログを見ても色々な人が物珍しく書きたてているこの鉄板の形こそが「くろちゃんスタイル」なのです。

当然僕もこんな鉄板の形は見たことなかったので、早速マスターにどのようなこだわりや理由があってこんな鉄板の形なのかと聞いてみると。

「いや、昔は周りの鉄板(カウンター部分)だけで焼いてたんやけど、バブル時代はお客さん一杯やったから、食べてる横でまた焼き始める、ってなってもうて、それやったら真ん中に鉄板おいてそこで焼いて出したらええやんか、って思って置いたんや。まあ今じゃ全然使う必要ないけどな。ハッハ」

というここ20年くらいの日本の歴史を一気に表現してしまうようなコメントが。思わず僕も「いやー、そんなことないでしょー」なんてその場を濁す応えを準備しましたが、すぐさまマスターが。

「まあでも真ん中で焼いて出すから、お客さんはそんなに熱くなくて丁度ええかもしらんな。普通やったら夏場なんかはどんなにクーラーつけても暑くてたまらんもん」

と、実に応えやすいコメントを続けてくれたので、僕も「いや、ほんとその通りですよね」と胸を張って返事ができたわけです。

とまあふざけ過ぎたかもしれませんが、実際この鉄板はすごい印象的かつ機能的です。また後半の料理編でも書きたいと思いますが、目の前は熱くないので座りやすいし、マスターの調理鉄板はどこからでも見ることのできる真ん中にあるので、マスターの焼いている姿と焼き方がばっちり見ることができ、お好み焼きの一つの醍醐味でもあるパフォーマンス的要素もしっかり楽しめます。

というわけで早速注文しようとメニューを開いていると、イズイシが謎のボトルをパシャパシャと撮っているので何かと思ってみてみると。

ニンニクオイルだそうです。焼きそばだろうがお好み焼きだろうが、これをかけるとまた違った味わいになって堪らん美味しさだそうで、店内のホワイトボードにもこんな説明が。

「イタリアンぽくなります」と軽く書かれたその一言が、逆にニンニクオイルの凄味を感じさせます。

それにしてもみんなが使えるようにカウンターにたくさん並べられ、ホワイトボードにも大きくアピールされているこのニンニクオイル。いまいちお好み焼きとは結び付きにくいイタリアン要素といい、マスターは一体どのようなこだわりをもってこのニンニクオイルを作られているのでしょうか。まさか元はイタリアンのシェフだったとかそんな過去を持っている可能性すらあるのでは・・・と、沸き立つ興奮を抑えながら「何故置き始めたんですか?」と聞いてみると。

「何年前やったかなぁ、あるある大辞典でやってたんや」

という驚きの応えが。確かに「100度以上になると、ニンニクの成分アホエンがなくなります」などという説明臭い記述はあるある大辞典そのもの。

「普段テレビ見てどうの、とかせえへんけど、なんか知らんけどピーンときたんや」

と語るマスター。職人の勘に素直に従う柔軟な姿勢こそが、ここくろちゃんの最大の魅力なのかもしれません。

というわけでマスターお勧めのミックス「モダン焼き(イカ、ブタ入り)」と、麺屋としては焼きそばもということで季節感のある「カキ焼きそば(冬季限定)」。そして最後に先ほどのホワイトボードの下に書かれてあった「お好みバーガー」の3品を注文させていただきました。

それでは早速見ていきましょう!まず最初に鉄板の上にたたずむ姿はもはや理解不能な一品。お好みバーガーから。

マスターが着々と作り上げているときから、あれはコテで切りにくそうだなーと思っていると、出てきたときにはきっちりマスターが四分割してくださり。

この通りです。

純粋なお好みの生地の間に、普通にハンバーグを挟んでしまうという、まさしくバーガーなこのメニュー。口に入れるとどんな味が広がるのかというと、これもまたバーガー。

ハンバーグにからめられたくろちゃん特製デミグラスソースが効いていて、普段食べているソースベースのお好み焼きとはまるで別物。最初食べた時は違和感がありますが、それを乗り越えると新たな世界が開けてきます。お腹へのずっしり感は半端じゃないですが、サイドメニューにぴったりのフランクな味わい。美味しいです。

というわけで次はこちら。

冬限定カキ焼きそばです。千切りキャベツにカキが入って落ち着いた色合いの焼きそばに映える紅ショウガ。鉄板からの上昇気流にのって鼻孔をくすぐるのは、マスターが最後にひと手間加えて完成するという甘酸っぱいソースの香り。ゴロゴロ入ったカキも食欲もそそり早速いただきます!

おいしー!カキの美味しさもさることながら、麺がパリッとしていて香ばしさ抜群!キャベツの千切りもほどよくしなり噛むことを邪魔せず、いくらでも口の中へ詰め込めるため、次から次へと頬張りたくなる中毒性があります!

しかも前回紹介したあるある大辞典特製ニンニクオイルをかけてから食べると、これまた一段と美味しい!甘酸っぱいコクのあるソースに、オリーブオイルの上品さ、そしてニンニクのパワフルな旨みが加わりこりゃ美味しい!

一瞬で食べつくしてしまい、最後にこちら。

たっぷりとソースが塗られ、くねくねとしたマヨネーズがかかったその下に丸見えとなっている焼きそば麺。くろちゃん特製モダン焼きです。青のりと唐辛子がかけられ色合い鮮やかな一品です。

早速いただきます!

これまたおいしー!焼きそばと同様、この麺の食感がたまりません。しっかり鉄板で焼かれているためパリッとしているのですが、それと同様に麺のツルミもしっかりと残されているんです。そんな食感に、いい具合にしなったキャベツと豚肉の旨み、それを薄めの生地が一つにまとめて口の中に攻め込んでくるんですね。

半分くらい食べたところで忘れちゃいけないのが、焼きそば同様ニンニクオイル。

これをかけることでまた違った味わいとなったくろちゃんモダンを心行くまで堪能するのです。

しかしこの麺、この食感。焼きそばもモダンも今まであまり食べたことのない種類のものです。そこでマスターに聞いてみました「マスター、このモダン焼きって、関西風とか広島風とかで言うと何風になるんですか?」と。するとマスターからは。

「うーん、うちのは何風でもないなぁ」

そう、このモダンは何十年も前にそのころお店を切り盛りされていたマスターのお母さんが考案されたというもの。そのポイントとは、

1.しっかりと麺を焼く。
2.生地は少なめ。

というもの。つまりくろちゃんのモダン焼きはお好み生地よりもむしろ麺を楽しむということがメインなんですね。生地をかけていた時の写真を見ると。

間違いなく少ないです。

これぞまさしくくろちゃん流。マスターもいざ自分で作り始めたときは、先代とまったく同じ作り方をしているにも関わらず、常連の人からは全然違うと言われたそうです。さすが職人の世界は深いですね・・・

やはりただ美味しいものを食べるだけでなく、何十年と一つのことを突き詰めてきた人の作る様を間近で見て楽しめるというのもこういったお好み屋さんの大きな魅力。

では最後にそんなマスターに登場していただきましょう。

相棒である鉄板を背に立たれるマスターです。ラフな格好ですが、パリッと綺麗なエプロンはさすがの一言。

ニンニクオイルはあるある大辞典を見て作ったものであると事あるごとに言う、その裏表のない性格と喋り方。「全然大したことしてない」といいつつも、様々なところにこだわり常に新たな改善を行う姿勢。そして何よりもその手より生み出される中毒性バツグンのメニュー達。

そんな温もりに溢れる素敵なお店「お好み焼き くろちゃん」。

駐車場もありますので、是非皆さんも一度伺われてみてください。その個性あふれるメニュー達と、それを作るマスターの虜になることと思います。

定休日は水曜日と毎月3日。
営業時間は昼12時から夜の0時までと半日営業。
結構わかりにくい場所にありますので、道はしっかり調べてから行ってみて下さい!

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行き方補足です!
車で行かれる場合は、中央大通りを西向きに走っているとくろちゃん付近に、以下のような一方通行の道がありますので、そこに入ってまっすぐ行くとくろちゃんが見えてきます(店舗手前に駐車場もあります)。
(観光のお客様もよく来られるそうですが、皆さん相当道に迷われるそうですので・・・)