縁の下の力持ち!関西の下町を支えてきた大阪浪速区「力餅食堂」へ行く!

大阪浪速区役所の前の通りに並ぶ食堂の中に、一風変わった暖簾をかけたお店が一軒。二本が交差したきねが支える「力」の一文字。今回は長年大阪の下町を支えてきた浪速の名店「力餅食堂」へ行ってきました!

力餅食堂って?

おそらく大阪に住む方ならば一度は見たことがあるであろうこの力餅マーク。それもそのはずで、この力餅食堂とは一時は関西に100店舗以上もあったほどの巨大組織。でも「ってことはチェーン店なの?」というとそれはNO。それぞれ経営者はバラバラで、メニューの内容から値段まで全て各自が決める完全な独立店舗です。

(「じゃあ力餅食堂って一体何なの?」と細かく気になる方は是非Wikipediaを読んでみて下さい。)

今回お邪魔したのはそんなの中でも45年に渡って大阪浪速(なにわ)の人々の胃袋を満たし続けてきたこちらの力餅。

店前に掲げた「名物おはぎ」が示すとおり、何でも普通の食堂とはちょっと違ったこだわりを持つそうで、その秘密を探っていきたいと思います。

まずは中へ

中はストーンと細長目の形をしており、オレンジが眩しい可愛い椅子がずらりと並びます。

お店の奥に掲げられるのは名物力餅マーク。商標登録をして守るこのマークは、安心して食べられる食堂としての信頼の証なのです。

汚れが一つも見当たらない達筆メニュー。オーソドックスな丼、そば、うどんから、「冷やしたぬき」たるちょっと変わったメニューまで。

いざ注文!

そんな中で今回選んだのは、ざるそばに冷やし中華の二品。夏場の王道メニューを押さえずにはいられなかったわけです。

 

まずはざるそば。せいろに乗ったそばにパラリとかけられた海苔。薬味はネギとわさびとうずら卵。外国の方に「This is Japanese SOBA」と胸を張って言える王道っぷり。

うん、美味しい。出汁の味がすごくすっきりしてて食べやすい。

後でご主人に聞くと「昔はもっと味が濃く、『出汁はそばにちょんと付けるだけで~』とかだったけれど、今はもうそんな時代じゃない。しっかり付けても濃くなくて、食べやすい味に徐々に変えてきた」とのこと。

なるほど、確かに美味しいです。

そして冷やし中華。よく見るようでなかなか見ないレモン一切れが、爽やかさを倍増させてます。

見た目通り味もすっきりさっぱり美味しいです。とはいえ麺も具材もたっぷりあるのでお腹にしっかり溜まって大満足。にも関わらず、食後の口が清涼感満点なのはやはりレモンと紅しょうがのおかげでしょうか。やっぱり夏には冷やし中華ですね。

おや?ご主人の様子が・・・?

ざるそばと冷やし中華でワーワー言って、浪速力餅食堂の名物に触れようともしていなかった我々。そんな僕達を見てやきもきしていたのでしょう。見かねたご主人が

「うちはそばとセットで、ご飯替わりにこれを食べる人が多いんやで」

と言って勧めてくれた小皿が二つ。

それはなんと

おはぎに

赤飯。

実はここに限らず力餅食堂は、おはぎや赤飯が置いてあることで有名な食堂。

なんですが、浪速の力餅はその中でも一味違います。

なんと、ここで使われている小豆はご主人の実家(兵庫県)で作られたもの。そしてそれを直送してもらい、ご主人自らグツグツ煮こんであんこを作っているんだそうです。

しかし赤飯はともかくおはぎはデザートなんじゃ・・・と思いながらまずは一口。

ん、ほのかな甘味!そして塩味!

さすが手作りだけあって味付けの妙は自由自在。なんとこのあんこ、塩味が効いてます。そのせいもあってか甘味もすごく上品。確かにこれならデザートではなくご飯替わりに食べても違和感ないかもしれません。

赤飯もあんこを作る過程の煮汁で色味をつけ、もち米もしっかり目に炊いています。なのでふわりと漂う小豆の香りに、ほぐれの良いお米。今まで食べてたものとはまるで別物。すごく食べやすいです。

ご主人に聞くとなんと、このおはぎと赤飯を求めて、大物演歌歌手や有名漫才師も昔から通い続けてくれているとのこと。

確かにこの味は、食堂として和菓子を作っている浪速の力餅だからこそ作れたのでしょう。忙しい中、ここに食べに来ていることにも納得です。

これで売上倍になるかなぁ・・・!

取材の最後に嬉々としてそう言うご主人。冗談とは分かりつつも「いや、そんなことに、、、なればいいですけど、、、ちょっとそこまでの力は我々には、、、」とモゴモゴする僕達。何ともユーモア抜群です。

塩味の効いた名物おはぎに赤飯。それを求める人達の為にも自家製あんこを作り続けるご主人。

安全な食の信頼の証、力餅マークを背に今日も元気に営業中です。おはぎ赤飯の持ち帰りだけもできますので、是非一度足を運んで見て下さい!

力餅食堂[大阪市浪速区]
不定休。
ざるそば560円。冷やし中華770円。
おはぎ120円。赤飯150円。