飛び出せ日本昔話!隠れ家的お好み焼き、大阪市住吉「白樺」へ行く!

こんにちは。太陽製麺所のイズイシです。以前のブログを読んでもらえれば、お分かりかもしれませんが、そう写真担当のイズイシです。で今回は私がお店を紹介させて頂くことになりました。不慣れで読みにくいとは思いますが、最後まで読んで頂けたらうれしいです。
今回のお店は、「民芸お好み 白樺」。何故、こちらに決めさせてもらったかと言うと、以前(18年前ですが)ここ住吉大社の近くに私が住んでいて、ここのお好み焼きを食べた事があるから・・・。懐かしさもあって白樺さんにお願いするとオッケーしてもらいました。

正月は200万人を越す人で賑わい「すみよっさん」で有名なこの住吉大社。この境内の近くにお好み焼き「白樺」があります。周りは大阪を代表する下町で、ちんちん電車も走り、映画の撮影にも使われるほど。そのちんちん電車の駅「住吉」

から西へ10メートル程進み次の角を右に曲がると、目的地の「白樺」さんですが、その角を左に曲がると「洋食 やろく」さんがあります。

こちらのお店も以前住んでいた時、一人晩ごはん、友達とプチ宴会と、利用させてもらった事を思い出し、懐かしさに周りの町並みを見入ってしまいました。おっとと洋食のいい香りに誘われ、店を間違うとこでした。
Uターンして間もなくすると純和風の落ち着いた店が見えてきます。

秋晴れの明るい路地から藍染めの暖簾をくぐって戸を開けると、店内は薄暗く、ソースの甘い香りが漂っている中、店主が笑顔で迎えてくれました。

初対面での挨拶は、緊張しがちですが、店主の人柄なのでしょう、なんとも言えぬ柔らかい笑顔で緊張がほぐれ、勧められるまま挨拶もそこそこに、カウンターに座りました。
まず自己紹介をして、以前、近くに住んでいた事を伝え、にもかかわらず1回程しか来たことがない事(夜は満席でぷらっと来てもなかなか入れなかった)を伝えます。すると店主は「いやーその当時は忙しかったけど、今はそんな事はないよ。」との事。世間に蔓延化する不景気は下町の有名店も一緒なのかと思っていると、店主続いてこんな事も言ってました。
コンビニエンスストアや弁当屋さんが増えてくると小学生の家出が増えると。頭の中が??になっていると解説してくれました。本来、家族団らんのはずである夕食が、共働きで忙しいと言うこともあるが、便利なコンビニ、弁当屋さんで簡単に好きな時間に、温かい食事を買うことかでき、各個人でバラバラに夕食をとっていると。そうなると夕食を通して家族の絆を深めるはずが、逆に絆が浅くなると言う。
また、家出した小学生は昔なら、暗くなり、おなかが空くと、たいてい家に帰ってきたが、今は暗くなってもコンビニは24時間明るく、食べ物も買えるから、なかなか帰って来ないとの事。
更に店主は、知り合いの調理師学校の先生の話もしてくれました。コンビニ、弁当屋さん、ファミリーレストランなどの味で育っている為、家庭のおふくろ味を知らない生徒がいる。そういう生徒には、食材の盛り付け等は教えれても、基本となる家庭の味を知らないので、味付けを教えるのが難しいとの事。う~ん・・なかなか深イイ話で、ついカウンターに“深イイレバー”を探してしまいました。(何言ってるか解らない人は「日テレの人生の深イイ話」見て下さい。^^)
そんな食べ物の話をしていると、おなかが急に空いてきました。マスターそろそろ注文していいですか!年季の入ったメニューを眺めつつ・・

おなか空いてる分迷うなぁ~
ちょっと考えさせて下さい。

ちょっと考えた結果、今回注文したメニューは、お好み焼きと言えばの豚玉。そしてこれも捨てがたい、ミックス焼きそば。あともう一品と言う時の心強い味方、ねぎ焼き。おなかが空いてたせいか、デザートのくるみ餅も頼んじゃいました。食後が楽しみ!
まず豚玉ですが、普通、豚玉の豚肉って、想像するのは豚バラ肉じゃないですか。ここ白樺さんは違うんです。なんと豚ロース肉!しかもこのボリューム!豚ロースを使うのはマスターのこだわり。焼き上がるのが楽しみです。

そして次の写真は、奥から焼そば、ねぎ焼、先ほどの豚玉。

この写真では、ねぎ焼の具が、もうすでに中に入ってしまってますが、具の中身は自家製の“スジこん”が。この“スジこん”の味が、ねぎ焼の出来には重要なんです。(俺だけ?)
そして醤油をぬり、七味を振りかけて出来上がり。

次に豚玉の完成品の写真。

ここのお好み焼きには、もう一つこだわりが。なんと他店では仕上げの段階でよく見る光景、あのヒラヒラと舞う鰹節と青のりが無いんです。そしてソースも甘過ぎる事無く、酸味の効いたあっさりソース。その上にマヨネーズとケチャップをトッピング。これが白樺流。まさしく子供さんからお年寄りまで楽しめる逸品です。

そうこうしてる間に、焼そばが出来上がりました。

この焼そばにもこだわりがあります。
それは麺。以前はもう少しコシの強い麺を使っていたのですが、年配のお客さんからは固いとクレームが・・。それで再度、試食し直して今の麺に決めました。「自分では良いと思っている物がお客さんからは、そうとも限らない事もあると言う事を実感した出来事だった」とおしゃってました。
今の麺は玉子の風味も良く、コシがありながら固くない麺。マスターにも気に入ってもらえ、もちろんお客さんにも喜ばれる焼そばに仕上がってます。

そして最後の仕上げ、遂にきました名物くるみ餅!旨っ!
ついつい無言になり完食~
ごちそうさまでした!!
っと無言になって気付くものがありました。
それは“音”。BGMと言ってはもったいない、なんとも心地の良い音。
その発生源は真空管アンプ。なんと白樺さんでは真空管アンプを使って店内に音楽を流しているんです。「マスターいい音ですね」と言うとボリュームを上げてくれました。お立ち寄りの際には是非、いい音に耳を傾けて下さいね。
曲はマスターのその日の気分次第で決まるらしいですが・・・。(ちなみに今回はずっと福山雅治が流れていました。)

美味しい料理とマスターの笑顔で楽しい食事をする事ができました。まるで家で家族としゃべりながら食事をしているような錯覚。本当にお世話になりました。まだまだ書き足らない事だらけですがこの辺で終わりにしようと思います。これからの季節、牡蠣のお好み焼きがおすすめ。住吉大社お参りの際は是非お立ち寄り下さい。

◎白樺さんのお店のこだわり。キーワードは『民芸調』

今まで触れていなかったんですが、白樺さんにはお店の内装、雰囲気を作るにあたって、先代の頃から重要視している一つのことがあるとのこと。それは今回の取材でマスターがおそらく10回は口にしていたであろうキーワード「民芸調」。

では「民芸調」って具体的には何なんでしょうね。マスターが「うちは民芸調だから」という度に「あ~、確かに!」と言っていた僕も、いざ説明しようとするとよくわかりません。要は日本昔話に出てくるような道具や置物達ということでいいのでしょうか。

とにかくまあそんな曖昧な概念である「民芸調」。今回は白樺さんの内装を見ながらその真髄を学ぶと同時に、白樺さん自体の魅力も再認識していきましょう。まずは入り口入ってすぐに飾ってあったこちらから。

皆さんこれが何かわかりますか。

正確な名前はわからないのですが、今でいうリュックのようなものですね。二宮金次郎が薪を運ぶために背負っているアレです。確かに民芸調という言葉がしっくりきますね。間違いなく日本昔話にも出てきていることでしょう。

カウンターの裏はこんな感じ。

いいですねー。結構ごちゃごちゃしているようには見えるんですが、こけし(左下)やわらじ(中央上)、そして全体渋めの木製棚などの民芸調が入ることによって、そのごちゃごちゃさも心地良く感じるようになっています。そして実はこれこそが、民芸調という概念の真骨頂。

どういうことかというと、想像してみてください。もしこれが焼酎の瓶を並べたメタルラックの棚で、中央にどっかりとパソコンが置いてあり、こけしのところに特撮やアニメの人形。わらじのところにビーチサンダルがかけてあったなら。それはもはや散らかったただの汚い部屋です。それが民芸調というスパイスを利かせるだけでここまでの味わいのある空間となるんですから、驚き以外の何物でもありません。まさに民芸調マジック。これを使いこなすマスターはさすがの一言ですね。

さらにカウンターに座って上を見上げると。

飛び出た梁の部分に、よく民宿で見る熊やたぬきの置物。この写真では何かわかりませんが、下の段にかけてあるのは小さなお面のようなものです。これもまた民芸調。

今回乗せている写真ではしっかりラッシュを炊いているので、かなり明るいように感じますが実際はもっと薄暗いです。そんな中でこの写真にある温かみのある照明がランプのように周りをぽわんと浮かび上がらせることで出来上がるこのムードは、白樺に通う常連さんのいう通り「隠れ家的」。

この薄暗い隠れ家的雰囲気がなんとも言えず荒みきった心を落ち着かせてくれるんですね。
それにほら、ぽわんと照らされたこの人形なんて完全に日本昔話に出てくるおじいちゃ・・・

はい、すいません。こちらは日本昔話の人形ではなく皆さんご存じの通りのマスターです。お客様に対して失礼過ぎたかもしれませんが、実はこれこそが白樺さんの持つ最大の魅力。

それはもちろんマスターが昔話に出てきそうなことではなく、人形に間違えかねないほどまでにお店のムードとマスターの持つ空気がマッチしていること。だからなんとも言えない落ち着きがあるんです。

前々回の記事でマスターが熱く語っていた「家出した子供もコンビニで食べ物を買えちゃうから何日も家に帰らない」問題だって、もしその子供がお腹を空かせて入ったのがコンビニではなく白樺さんであったなら、豚玉とくるみ餅でもパクパク食べた後「お金は要らんから、もう家帰るんやで」なんて言われてうつむき加減で「うん・・・」と答えて家に帰るに違いありません。

そしてそれはやはりマスターのこだわりがあってこそ。今回延々言ってきたお店の内装はもちろん、料理の味、使う道具(使用している鉄板は、解体された鉄鋼船の部品だそうです!)そして、真空管アンプから流れる心地よいBGMまで。

地元の人が「隠れ家のよう」と愛してやまない、この「白樺」さん。ちんちん電車の駅も近いですし、住吉大社もすぐそこですので、大阪の下町観光ついでに是非一度立ち寄ってみてください。きっとマスターのこだわる”民芸調”に酔いしれることと思います。

ちんちん電車って路面電車のことですよ!白樺さんの詳しい情報はこちら↓
<
大きな地図で見る